2012年3月25日日曜日

情報を読む力、使う力、守る力。

米グーグル本社へ「サジェスト機能」の表示差し止めに対し、「東京地裁は仮処分の申請を受理した」と、今朝の新聞に掲載されていました。

サジェスト機能とは、検索フォームに検索したい単語を途中まで入力すると、途中でフォーム下部に入力者が求めているであろう予測単語や補足情報が複数表示される補助機能のことです。

申請した男性は、自分の名前で検索したところ、犯罪に加担したかのような中傷記事がサジェスト候補として表示されることから被害を被っているとのこと。現状、グーグルの検索エンジンの仕様・削除審査基準は公表されていません。

情報が氾濫する中、プライバシー等は自分で守らなければなりませんが、一旦、ネット上で誹謗中傷されると消えることなく残り続けます。ウィルス感染した際に盗まれ、不正公開された画像や個人情報は人から人へ、国内外を問わずコピーが繰り返されます。回収することは事実上、不可能なんです。

漏洩した個人情報から心無い輩の悪戯にて職を失ったり、引越しを余儀なくされたり、家族が離散したりと、人生を狂わせる事象が後を絶ちません。

数年前、某会社役員が犯罪を犯し、大きく報道されました。その際、全く無関係である同名の会社が風評被害を被り、ホームページへのアクセス集中にて苦労をされたようです。

昨今の情報社会に於いて、情報はヒトや企業、地域や社会を陥れる武器になります。容易な開示、受け渡し、転送などは十分に考え無ければなりません。同時に、誤解が誤解を生まぬよう、情報を読む力、使う力を身に着けなければ加害者・共犯者となります。

個人で気軽に公開しているブログやホームページ、つぶやきなど、うっかりと知人の写真や住所、メールアドレス、個人特定ができる情報を記載していませんか?また、メールの署名に個人情報を満載にしていると誤送信の際には大変なことになりますよ?

ママさんの育児サイトでご自信やお子さんの写真を掲載したり、場所が特定できる近所の写真を掲載している方がいます。家族を守る力を大切に。

2012年3月4日日曜日

そのメール、返して下さい?

毎日、沢山の業務データが作られます。見積書や契約書、仕様書、指示書、図面、各種伝票など。そこで、今回はデータの管理に関して書きますね。

社内に於いては部門間、社外では得意先や協力会社間でデータのやり取りが発生します。

そのやり取りで使われるのは、殆どがメールによる添付です。メールは便利なツールですが、データのやり取りに於いては、以下のようなデメリットもあります。

1)誤送信による情報漏えい
2)複数版の混在による誤認
3)プロジェクト終了後のデータ回収困難
4)関係者全員送信によるメール量増大

データ添付の際には暗号化する、パスワードを付ける、パスワードは本文内には記載しないなど、情報漏えいの対策は図れますが、一旦、手を離れたデータは回収が困難で、証跡が追えません。

製造業では設計図面や技術書を海外の委託先企業へ提示する必要があります。他業種でも同様のデータをやり取りします。

では、他にどのような手があるんでしょうか?そこで、今回はストレージサービスをご紹介します。堅牢なデータセンターが管理する大きなハードディスクをクラウドサービスとして使うんです。

これにより、特定のドメインからのみアクセスを許可したり、ワンタイムパスワードの発行や公開期間を限定する、証跡を取る、閲覧・複製・削除等の権限を制限・付与できるなどのメリットがあります。また、データの洪水を回避することもできます。

何でもかんでもメールで済ますのではなく、データの性質を考慮した上で手段を講じないと事故に繋がる可能性は否めません。

貴方の手を離れたデータは、幾度もコピーされ、沢山の知らない人の手に渡っているかも知れません。是非、いろんな手段を検討して下さいね。