2011年1月29日土曜日

コアコンピタンスで勝ち残れ!

前回の記事は、サッカーのアジアカップにて興奮冷めやらぬ4強決定直後に書きました。今日はいよいよ決勝戦!今夜のキックオフを楽しみに待つこととしましょう。

さて、今回のテーマは「コアコンピタンス(企業の中核能力)」に関して触れたいと思います。

コアコンピタンスとは、企業の持続的な競争優位の源泉であり、競合他社から模倣・複製・代替されにくい経営資源や能力のことです。この経営資源には「固定的経営資源」と「可変的経営資源」に分けられます。

可変的経営資源は、その都度、必要に応じて調達が可能なものを指し、原材料や期間従業員等が含まれます。

一方、固定的経営資源には、保有するのに時間を要するものを指し、設備や従業員に加え、今までに蓄積された技術やノウハウが含まれます。

この中でも特に重要なのが「情報的経営資源」と言われます。これこそが独自性によって他社差別化を図る大きな要因となるからです。

この情報的経営資源は、以下の3つに分類されます。

 1)環境情報(市場情報や従業員のノウハウ等)
 2)企業情報(企業に対する良いイメージ、信用度等)
 3)情報処理特性(やる気や帰属意識、企業文化等)

昨今の企業を取り巻く環境は不透明で、少子高齢化から内需縮小、競争も激化と、大変な時代になってきました。そのため、世界にも目を向けざるを得ません。しかし、諸外国も同様なため、世界的な過剰競争を生んでいます。(これをハイパーコンペティションと言います)

旧態依然のやり方では生き残れません。そのためにはコアコンピタンスを高め、中でも情報的経営資源にて勝ち続けなければなりませんね。しかし、簡単にはこの情報的経営資源は手に入りません。根底にあるのは経営戦略やマネージメントでしょう。

2011年1月22日土曜日

戦略に応えるのはプレーヤー!

先程まで、サッカーのアジアカップをTV観戦していました。後半、1人を欠いての日本1-2カタールと不利な状況から、3-2で逆転勝ちし、4強に!最後までドキドキ、手に汗を握るひと時でした。

サッカーの戦略も企業経営同様に、トップが替われば戦略も変わります。その戦略に選手は従い、勝利を納めます。

さて、企業経営を「野球型」と「サッカー型」に例えるケースがありますよね。

「野球型経営」では監督が一挙手一投足、ベンチから選手に指示を送り、試合を組み立てます。敬遠か勝負するか、歩かせる、盗塁、代打、投手交代など、ベンチの戦略に選手は都度、従います。

一方、「サッカー型経営」は、試合中のフィールド上では相手選手やボールの動きは予見できず、ベンチは都度、試合を止めて検討したり指示したりできません。常に選手たちは考え、動きながら、ベンチからの指示を聞き、選手互いのポジション確認や意思疎通を図ります。指示を受けてからアクションを起こしていては間に合いません。

野球は「勝つまで勝負するスポーツ」であり、サッカーは「限られた時間内で勝ちを決めるスポーツ」です。企業も限られた時間(事業年度内)での成果が求められます。

組織とは単なる枠組みではなく、内部に存在(構成)する「人間」が主軸となり、様々な事業活動を行います。そのため、組織とは「学習システム」であると言われます。

戦略策定と実行を幾度も繰り返し、組織は学びます。そして、戦略を生み出すのは組織そのものであり、そのために「組織は戦略に従う(チャンドラー提唱)」に対し、アンゾフは「戦略は組織に従う」と言ってます。

少々、ややこしくなりました。。。スイマセン。結論としては「組織」と「戦略」は相互依存関係にあり、主従の関係ではないと思われます。

サッカーのフィールドに立つプレーヤーは、ポジションや役割を監督から言い渡され、そのシステムの中で戦略に従います。しかし、ゲームの流れに応じて個々人は自己に委譲された権限を行使して、臨機応変に「勝つため」の判断を随時行います。背景には「マネージメント」が働いています。

がんばれ、ニッポン!準決勝も突破して、いざ優勝へ!

2011年1月16日日曜日

ドメインを再定義しろ!

昨日、ITコーディネータ仲間の定例親睦会に参加しました。恩師とも久しぶりに再会し、楽しい時間を過ごすことができました。その場で「最近、若者が中心であろうゲームセンターが高齢者の憩いの場になっている」と言う話に。

メダルゲームを中心とし、比較的安価で長時間遊べることから、最近、高齢者同士が交流を図ることを目的に集結している様子。少子高齢化でアミューズメント施設も事業ドメインの転換が求められている様子が伺えます。

さて、ドメイン[domain]とは和訳すると、「領土・範囲・領域」となります。つまり、経営学上での企業ドメインは、「企業が生存するための活動領域(事業領域)」を意味します。今回は少々、以前のテーマのお浚いを。

このドメイン定義の考え方には「物理的定義」と「機能的定義」の2つがあります。

「物理的定義」は製品そのものの視点から定義されるもの。つまり、現時点で存在している製品や技術を表しています。場当たり的で、将来的な視野が持てません。このように、製品や技術自体に重点を置き、将来的に斜陽産業となる現象を「マーケティング近視眼」と呼びます。

「企業ドメインで戦え!(2009年12月26日土曜日)」でも書きましたが、この「マーケティング近視眼」を論じ、マーケティング分野で中心的な人物と言われているセオドア・レビット教授(ハーバード・ビジネススクール)は「客は1/4インチのドリルが欲しいのではない。1/4インチの壁穴が欲しいのだ」(1/4インチのドリルが売れたのは、この製品自体に魅力を持つ人が多いのではなく、1/4インチの壁穴をあけたい人が多いから)という言葉を残しています。

一方、「機能的定義」は製品や技術が持つ機能の視点から定義されたもの。こちらは製品や技術自体はいずれは陳腐化するものの、機能面(結果としての効果)に重点を置くことから事業の可能性を広げることができます。

例えば、介護用品店(または介護用品製造会社)が「シルバーカー(高齢者用手押車)の販売」をドメインに位置付けると、既存製品自体の販売強化や追加開発に注視せざるを得ません。
ところが「高齢者や要介護者の社会自立と人との触れ合い支援」をドメインに位置付けると視野は広がります。シルバーカーもドメインに定義される一方、買い物・散歩の補助、疲れた時にいつでも活用できる移動式の椅子など、視点を変えた開発や提案も可能です。サービス事業への転換も図れます。

ドメインの定義に必要なことは、将来的な事業の方向性です。可能性を如何に広げられるかを勘案して決定する必要があります。環境変化に応じてドメインも変化させなければ生きて行けませんね。皆さんの会社は創業時からずっと、無理して同じことをし続けていませんか?

2011年1月8日土曜日

ニッポンも捨てたモンじゃない!

暗いニュースばかりで気が滅入りがちな昨今。そんな中、年末から年始に掛けて心温まる話題が登場しました。

先月25日、漫画タイガーマスクの主人公「伊達直人」を名乗る人物によりランドセル10個が群馬県前橋市の中央児童相談所前に置かれていました。この後、神奈川県小田原市でも児童相談所が入る合同庁舎玄関前にランドセル6個が置かれ、添えられていた手紙には、「群馬の件に感銘を受けました。タイガーマスク運動が続くとよいですね」と。

この「伊達直人」とは、「巨人の星」や「あしたのジョー」の原作者でもある梶原一騎原作「タイガーマスク」の主人公。彼は孤児院出身であり、同じ生い立ちを持つ子供たちにタイガーマスクとしてファイトマネーを陰ながら送る。子供たちは彼(タイガーマスク)を応援し続ける。しかし、ある時、車にひかれそうな子供の身代わりになり重症。子供たちにも身元を明かしていない伊達直人は最後の力を振り絞り、リングで身に付けていた虎のマスクを川に捨て、タイガーマスクは「失踪」。同時に彼は息を引き取る。伊達直人=タイガーマスクを紐付けないために。子供たちを悲しませないために。

この「タイガーマスク運動」はその後、沖縄と静岡に飛び火。すばらしい!

人のために自己を犠牲にできるなんて、レベル感はどうせによ、素敵なことです。世知辛い世の中で、多くの人は元気を貰える話題に飢えていると思われます。

このニュースを聞いて目頭が熱くなりました。捨てたモンじゃないですねニッポンも!身近にできることから始めましょう。個人サイトに加え、このブログにもリンクを張っていますが「クリック募金」と言うものがあります。(当サイトの左側「Saved By The Click」直下「クリック募金」参照)

クリック募金とは、クリックするだけで、無料で募金ができる仕組みです。募金は至って簡単。サイト上の募金ボタンをクリックするだけです。貴方の「1クリックあたり1円」を大手スポンサー企業がNPO団体を経由して寄付します。

空腹を我慢せざる得ない子供たち、学びたくとも学校の乏しい国々、ハンディキャップを望まずして背負ってしまった人々。。。皆、我慢をしています。文化や風習の異なる国々でも、同胞でもフェアに、同一スタートラインに立たなければズルイです。世界市民として、国境を感じず、できることから皆でサポートしましょう!是非、時間がある時にクリックしてみて下さい!「お金」と言うより「気持ち」です。

2011年1月5日水曜日

スマートフォン関連銘柄が元気!

明けましておめでとうございます。本年もお付き合いの程、宜しくお願い致します。

さて、この2011年はどんな年になるのでしょうか?株式市場ではスマートフォン関連銘柄が今年一番の注目となりそうです。サムスングループでは今年度、過去最高の設備投資・研究開発費などの投資総額を図ると発表。また、東芝もアップル社向けに液晶工場を新設するなど、今後のこの関連には目が離せません。

回線環境も第4世代に向けて発展を遂げ、今後もモバイル環境を中心に、スマートフォンの勢いは止む気配が感じられませんね。

この勢いに私も乗っかりたいところです。そう言えば、この年末になりますが、「ITコーディネータ」がIT関連団体の認定資格部門第1位を獲得したとのこと。いま一つ、知名度が低く感じられるITコーディネータですが、これで一安心と言ったところ。

日経BP社が「日経コンピュータ」2010年11月10日号の調査企画「特集 2011年版 いる資格・いらない資格 市場価値のある資格はこれだ!」の「IT関連団体の認定資格部門」にて以下の全ての調査項目でITコーディネータが第1位を獲得!

●ユーザ企業のシステム担当者が取得すべき資格
●ユーザ企業のシステム部長がITベンダの技術者に取得してほしい資格
●ユーザ企業のシステム部長がシステム担当者に取得させたい資格
●ITベンダの営業担当者が取得すべき資格
●ITベンダの人事担当者が営業担当者に取得させたい資格

期待が高まる中、たくさん勉強して皆さんにご迷惑を掛けぬよう、努力を怠ってはいけないと肝に銘じて、ここでの情報発信を継続してゆきたいと誓う新年です。