2011年12月17日土曜日

価格勝負からの脱却を!

土曜日は新聞の折り込み広告がどっさり。この時期は、クリスマス商戦やボーナス後の歳末特価でスーパーや家電量販店は鎬(しのぎ)を削っています。しかし、表示価格にビックリ!国産32型液晶テレビが2万円代半ば、ブルーレイレコーダーやノートパソコンは3万円代前半、インクジェットプリンタは4千円程度。

以前にも書きましたが、機能の頭打ちからコモディティ化がますます進み、デフレに歯止めが掛かりません。製品自体の機能やラインナップは複雑化する中、店頭では説明に関わる時間も増加し、販売員の教育や増員が欠かせません。また、低価格にも関わらず多品種の在庫がキャッシュフローを悪化させます。全くの悪循環ですね。

付加価値向上からの単価アップが量販店には求められます。家電量販店の折り込み広告には、住宅用蓄電池やソーラー発電の販売・施工なども登場してきました。

今後、量販店や卸売業・商社に求められるのは営業力、提案力、スピードなど。価格柔軟性は限界にきていますから。。。

2011年12月4日日曜日

ITの進化に順応せよ!

ITの領域は広がりを見せていますね。住宅に於いては、太陽光管理や遠隔メンテナンスなど、自動車に於いては、車両間通信による渋滞情報の交換や衝突回避の制御、家電に於いては、パソコンやプリンタが無線LAN化し、テレビにはカメラ・マイクが付き離れた家族と中継できたり。

こう言った環境を使いこなすには、単にマニュアルを読み込むだけではダメになってきました。基礎知識が必要とされます。パスコードの管理や暗号化方式、セキュリティ対策など、家庭内にITが入り込んでいる昨今、無視できなくなっています。

現在、我が家ではカーナビでSDカードに保存した映像を観るべく苦戦中。マニュアル通りフォーマットを合わせたり、解像度を落としたり、ビットレートを編集したり。映像編集にはコーデックなど、沢山の知識が必要となります。「専門外だ!」と、サジを投げれば済むコトですが。。。

企業の電話も昔は総務部門が業務分担していましたが、通話から通信に推移した今では、情報システム部門に業務移管されていることが多いですね。

世の中、IT無くしては進化できません。経営戦略の成功にはIT戦略の成功が鍵となるでしょう。IT要員は企画・戦略立案を本業とし、維持・運営はアウトソースするなど、経営者はIT戦略を軽視できなくなっています。IT戦略が企業の生死を分けます。進化に対応できなければ生きていけない。これこそ、ダーウィンの進化論ですね。

2011年11月26日土曜日

スマート端末で営業武装!

企業が存続するためには儲け続けるしかありませんね。その最前線にいるのが営業マン。製品やサービスで差別化が難しい昨今、営業の強化に力を入れる企業が増えています。

法人契約の携帯電話を更新する際、選択肢にスマートフォンが加わりました。通話とメールが主体の時代からスマートフォンを活用することが求められます。そこで改めて営業武装(SFA)が注目されています。

日報入力や面談履歴照会、顧客情報検索などに加え、在庫照会や引き当て、回収予定の確認などの基幹系業務を外出先から行うことも容易です。

言うまでもなく、セキュリティを無視することはできませんが。

スピードを活かした営業活動も差別化のひとつです。タブレット端末を含め、スマートフォンは単なるツールに過ぎません。アプリケーションが必要です。しかし、そのアプリケーションは売り上げ拡大に連動していなければ意味を成しません。

顧客満足度が向上する営業活動。アイデア勝負です。さあ、一緒に考えましょう。お待ちしてますよ。

2011年11月12日土曜日

風通しの良い会社を!

昨日、読売巨人軍に関する内部告発がありましたね。絶対的な権限を持つ渡辺会長。暗黙の了解から物申すことができない風土ができあがっているようです。一野球団の内紛で片付ける訳にもいきそうにありませんね。

大王製紙やオリンパスの経営者と並ぶコンプライアンス違反を犯しているとの表現に関して渡辺会長は、「金銭の私物化や不正経理を行っておらず次元が違う」と反論しています。一つの人事問題だと。

しかしながら、取締役会を通しての決議事項では無く、一人の取締役が絶対的権力を有する点は問題視せざるを得ないのでは、と感じます。読売新聞グループの一法人です。狭義でのコンプライアンスをクリアしたとしても、社会通念や一般常識をも含めてコンプライアンスと認識しなければなりません。

「ワシの言いたいことがお主は分かるよな?え?え?」「そりゃもう、皆まで申さなくとも、お代官様。へへぃ。」「ふん、憂いやつじゃのう。ほれ、持ち帰れ。」「ははぁ、美味しそうなお菓子でございますなぁ。へへ。」

書面や音声・動画などの確証が無くとも、「無言の圧力」などの悪しき通例は取り締まる必要があります。これも含めてのコンプライアンスです。とは言え、今回の内紛には会社法に抵触する行為も含まれるような気がしますし、でも、何も起こさなければ、相変わらず悪しき文化が根付くこととなるでしょう。クーデターには勇気が必要です。血も流れます。しかし、結果として多くのことを当事者は学ぶことでしょう。

2011年10月23日日曜日

コモディティ化を回避しろ!

ここ最近は「コモディティ化」について沢山、考えています。脳みそが悲鳴をあげていますよ。
この「コモディティ化」とは、製品やサービスがコモディティ(日用品)のように差別化特性が無くなってしまい、「どの会社のどの製品もデザインがチョット違う程度で、変わらない」から、「まぁ、安ければ何でもいい」と、言う現象です。
余程の技術革新がない限り、差別化が図れません。また、最近では「ニーズの頭打ち」とも言われています。つまり、各社から出される新商品の新機能は消費者ニーズをあまり魅了しません。最近のパソコンはハードディスク容量が最低でも数百ギガ。もう、こんなに要らない?デジカメでは1000万画素以上が登場し、A3サイズ以上の用紙に印刷しないと違いが判りません。白物家電や最近では液晶テレビも頭打ちしてます。

コモディティ化から脱するには、他社に真似されにくい差別化を図るか、徹底的な効率化からのコスト優位性を目指すか。はたまた、競争相手がいない領域を見つけて過当競争を避けるか。

いずれにせよ、コア・コンピタンスから外れて戦っても差別化は難しいでしょう。すぐに真似られ、追い越されます。強みを活かせる領域で暫くは稼げるコトをしなければなりませんね。でなければ、泥沼な価格競争で相手が倒れるのを待つか、規模の経済に左右されてしまいます。

2011年10月17日月曜日

一期一会、感謝の言葉

今期から私自身、所属グループが変更になりました。今までのマーケットは1年しか担当していませんが、沢山の方と接する機会が得られ、大変勉強させて頂きました。そこで、今まで私にお付き合い頂いたお客様の引き継ぎをすることになり、後任者と同行して大阪府下を飛び回りました。

帰社後、本日ご挨拶したお客様からメールが。さほど頻繁にお会いできなかったのですが、私が担当している間、商売が何らなかったことを詫びていらっしゃいました。とんでもない!!私の力量の無さを痛感。しかし、悔やむばかりでは何も生まれません。日々、勉強ですね。精進あるのみ!いつかお役に立つことを誓って。

私の名刺には「一期一会感謝之印」の角印を入れています。ひとつひとつの出会いを大切にしています。どんな出会いにせよ、いつも刺激を与えられ、私自身の成長の糧になっています。

異なる業種、職種、年齢、性別、他趣味。自分自身が持っていないモノに触れられると興奮します。人間って面白いなぁ、と。

沢山、勉強して、沢山、経験を重ねて刺激を与えられるヒトになれるよう、頑張ろうと思う今日この頃です。経営やITに関係ないテーマでした。スイマセン。しかし、経営を支えるのはヒトですから、基本に戻る、と言うことで。

2011年10月9日日曜日

ITを取り巻く環境

昨今、ネットワークの高速化に加え、仮想化やグリッド・コンピューティングの実用化、技術基盤の標準化、データ連携の簡素化、事業継続性の重視などから、より一層、コンピュータ資源を集約する一つの形態であるクラウド化が加速しています。このクラウド化が台等する中、ITベンダー各社は「新規マーケットの拡大」に傾注しています。その理由として、近年の事例から事業環境に与えられる脅威を次の二つにまとめることができます。

一つ目は、参入障壁が下がることによる競争の激化。クラウド化の環境下では、地理的・時間的障壁及び言語障壁を意識することなく、規模の経済を狙うグローバル企業が容易に参入でき、世界標準を視野に入れた事業展開が行われます。また、会計事務所やコンサルティングファーム等のITベンダー以外の他業種集団に加え、資本力の乏しいベンチャー企業の参入障壁をも下げることとなっています。よって、旧態依然の戦略では事業の拡大は難しく、多岐に渡る競争相手を見極めた上での新たな戦略立案が求められていますね。

二つ目は、既存事業領域でのカニバリゼーション(自己による共食い現象)による、製品・サービスの低価格化と収益の減少。IT業界全般に於いては、ハードウェアの低価格化からソフトウェアビジネスを経て、サービスを中心とする経営戦略を余儀なくされてきました。クラウド・ビジネスへの事業転換を図る過程にある中、今後は既存領域への戦略見直しに拍車が掛かり、差別化と高付加価値化を目指さざるを得ません。

コモディティ化も問題視しながら、今後の市場動向に関心が集まりそうです。

限られた国内マーケットに於ける競争が熾烈を極める中、新たな戦略を立案し、差別化と高付加価値化により新規マーケットの開拓・拡大が急務だと言えます。「現状維持では後退するばかりである」とはウォルト・ディズニーの名言です。新たなマーケットから必要とされる存在にならなければ、事業継続はあり得ないのですね。

2011年9月23日金曜日

長い物には巻かれろ!

昨日、KDDI(au)からアップル社のスマートフォン「iPhone5」が年内(本年11月頃)にも発売されるとのニュースが流れました。これを受けてソフトバンク株が下落、既存ユーザはソフトバンクの解約説明サイトへのアクセスが上昇。国内では独占販売をしてきたソフトバンクとしてはガードを固めねばなりません。
通信状況の弱さを以前よりユーザに指摘されてきたソフトバンクですが、電波状況の早期改善に加えて、その他サービス面や料金プラン等での差別化は必至です。

当初、アップルは1国1キャリアからの販売としていましたが、ここ最近では方針を転換しています。また、異なる通信形態(auとソフトバンクも同様に異なる)への対応も図っています。これにはGoogleの「Android」陣営に圧倒されつつあることが背景として伺われます。

しかし、現時点で解約説明サイトへのアクセスは如何なものかと思いますが。。。しかし、拘束期間途中の解約や、実際に解約が殺到すると更新タイミングに間に合わないなどの心配があるのかも知れませんね。

とは言え、今秋の新機種販売を前にして、本日もソフトバンクショップでは女性がマイク片手にiPhone4のキャンペーン促進をしておりました。

一方、NTT Docomoはどういった戦略に出るのでしょうか?セキュリティ面が危惧される「Android」に賭けるのでしょうか?
スマートフォンの動向は今後も目が離せません。

2011年9月17日土曜日

人生を変えるマーケティング

お盆休み以降、少し更新間隔が空いてしまいました。。。今後、頑張ります。

さて、先日、「白いネコは何をくれた?(佐藤義典著/フォレスト出版)」を読みました。本書は「仕事も恋愛もうまくいかない冴えないサラリーマン」を主人公とする物語。ある日、言葉を話すネコが彼にマーケティング戦略を教えると、いう内容です。

堅苦しくもなく、フィクションの物語を軸に展開されているので大変読み易いです。
本書では「戦略BASiCS」と言う戦略を5つの要素に分解し、同時展開することを提唱しています。概要は以下の通り。

◎B[Battlefield(戦場・競合)]
 〜 お前はどこで、誰と戦っているのか?主戦場は?
◎A[Asset(独自資源)]
 〜 お前は誰か?お前らしさは?キャリア、DNAは?
◎S[Strength(強み・差別化)]
 〜 お前にしかできないことは何か?
◎i[Integration(統合)]
 〜 他の5要素の一貫性
◎C[Customer(顧客)]
 〜 お前は誰と共にいたいのか?自分の強みを重視してくれる顧客は?
◎S[Selling message(メッセージ・売り文句)]
 〜 お前は誰だと世の中に宣言するのか?伝わっているのか?

詳細はここには書けませんが、機会があれば是非、一度、ご購読下さい。マイケル・ポーターやセオドア・レビットの著書を読むよりは笑いあり、涙ありで楽しめると思いますよ。

2011年8月19日金曜日

IT業界再編に向けて

今週に入り、IT業界の経営戦略に動きが見られました。

米ヒューレット・パッカードは昨日、英国ソフトウェア企業の「オートノミー」を117億ドルで買収するため協議に入ったとの発表を行うと同時に、不振のパソコン部門を分離・独立させる計画も明らかにしました。

低価格化が進み、収益率が低いパソコン事業を維持し続けることは容易ではありません。IBMがレノボに同事業を売却したのも記憶に新しいと思います。

あわせて、ネット検索大手のグーグルが通信機器大手のモトローラ・モービリティの買収を発表していますし、IT業界も再編が成され、今後の勢力図はどのようになるのでしょうか?
恐らくはハードウェアベンダーの比重はソフトウェアベンダーへ、そしてサービスベンダーへシフトして行くことでしょうね。

iPhone5が今秋(10月7日)に発売されるとの情報も流れています。未だ人気が衰えないアップルですが、既に中国では模造品が登場しているようですね。サムソンとの訴訟問題もありますが。。。

2011年8月7日日曜日

エコに向けてのIT化

コメや牛肉のセシウム問題など、国内経済の低迷材料に頭を痛める今日この頃。風評だけではなく、事実の見える化と知る化が大切ですね。とは言え、安全基準の決定は難しいですが。

最近はエコに対する意識が高まり、あらゆる方面で「エコ」や「省エネ」の文字が飛び交っています。

ITが寄与するエコでは、クラウド化を挙げることができますね。小さなことからコツコツする点では、離席時に自動でパソコン画面が消灯されるモデルや省電力モデル、TV会議・Web会議による出張抑制からのCO2削減など、身近にできることから実践しましょう。

物流面では、競業同士の共同配送や生産拠点の見直しなどが加速しています。

今回の震災からニッポンが学んだものは多いようですね。

2011年7月30日土曜日

スマートグリッドでエコ!

減原発に向けて、政府は中長期での政策を掲げました。
その中でITの領域に目をやると「スマートグリッド(次世代送電網:Smart Grid)」構想が挙げられていたので、今回はこれに触れてみたいと思います。

スマートグリッドとは、オバマ政権が、グリーン・ニューディール政策の柱として打ち出したことから注目されました。
電力供給を、需要とのバランスを図った上で最適化する電力網のことです。そのためには設備投資が必要となり、需要側には電力量計(スマートメーター)を設置し、ITにより制御されます。

制御自体は、M2M(machine to machine)が根底に存在します。M2Mとは、機械と機械がIPネットワークを介して相互に通信し合う通信形態であり、インテリジェンスビル・インテリジェント住宅などに見られる空調制御や施錠、監視などの管理や携帯電話から録画予約や監視録画したりする家電制御など、幅広く適用されています。

iPhoneのアプリから日産の電気自動車「リーフ」をリモート制御し、バッテリー残量確認やエアコン操作までできますよね。
今後、多くの機器・設備がITと融合し、制御領域は広がってゆくことでしょう。

スマートグリッドでは、電力量の可視化や有効化により、今後ますますエコに寄与することと考えられます。

2011年7月24日日曜日

ガラケーの運命は?

スマートフォン人気は相変わらずですね。今ではスマートフォンの販売台数が5割以上で、先月の販売台数1位はNTTドコモから発売されたAndroid搭載端末である「GALAXY S II」。高速処理・画面描写が売りです。
なお、2位はソフトバンクモバイルの「iPhone4(16GB)」とのこと。「iPhone4」は、もう一つの32GBモデルを合算しても太刀打ちできなかった様子。

日本国内では、「ワンセグ」や「おサイフケータイ機能」といった独自文化があるため、世界戦略を採るアップルにはチョッと厳しいのか?

米国ではAndroidがiOS(iPhone)の出荷数を既に上回っており、国内市場ではどのように推移するのかが見ものですね。
現時点では、アップルがこの秋(9月?)に投入する「iPhone5」に対する様子見と考えることができるかも知れません。沢山のリーク情報や真偽の分からない流出画像(スリムでシャープなiPhone)が飛び交ってますし。

今後、スマートフォンに課せられるテーマとしては「セキュリティ」でしょうね。脆弱性に対する保障や対応も重要ですが、盗難・紛失に関わる対策を検討・講じる企業が現在増えています。

本日、プライベート所有のiPhone3GSのOSバージョンアップを行い、パソコンにわざわざ繋がなきゃいけないのでめんどくさいなぁ、と思った私です。

2011年7月16日土曜日

猛暑がマインドを高める!

猛暑日が続きますね。年々、最高気温が更新されるようで恐ろしくも思えます。
夏は暑く、冬は寒い。メリハリが無いと経済は回ってゆきません。とは言え、震災の影響がまだまだ残る今夏、消費者マインドは躊躇を見せています。

その中で、家電量販店大手のヤマダ電機、ケーズHD、コジマが4-6月期の経常利益が過去最高益を確保したとの記事が新聞に掲載されていました。
地上アナログ放送終了直前に於ける薄型テレビ購入の駆け込み需要や省エネエアコンの買い替え、節電に向けた扇風機の購入等が牽引した様子。

同じく、300万円以上もする高級腕時計の販売も好調さが戻り、明るい兆しが見えてきました。

経済が回らなくては復興に向けた動きが取れません。雇用の拡大を含め、外貨獲得もいいですが、内需の拡大からゆっくり回復して欲しいですね。

2011年7月9日土曜日

情報セキュリティはPDCAを回せ

この木曜日・金曜日と、ISMS(Information Security Management System:情報セキュリティマネジメントシステム)内部監査員の研修を受けました。(JIS Q 27001/JIS Q 27002:2006)

クレジットカードの個人情報流出など、昨今、情報セキュリティに関わる事件が目に付きますよね。企業にとって、情報セキュリティ管理(マネージメント)は大変重要な要素です。

情報セキュリティとは、情報資産の機密性、完全性、可用性が確保・維持された状態をいいます。

基本方針の策定からリスクアセスメントなどのISMSの確立及び運営管理から内部監査、マネージメントレビュー等、たくさん勉強させてもらいました。

普段は「関係ない」と思っている方、情報セキュリティを今一度考えて、情報資産の取り扱いと情報セキュリティポリシーに触れてみては如何でしょうか?

2011年7月3日日曜日

CSRを明確なカタチに!

さて、今回のテーマは「クリック募金」に関して。

このブログにもバナーを貼っていますが、「クリック募金」とは、募金者はスポンサー企業のサイトに接続し、特定のボタンをクリックするだけで、スポンサー企業が1回のクリックで1人1日1円をクリックした人の代わりに募金するというもの。

募金者は簡単に募金参加ができ、一方、スポンサー企業側はCSR[Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任]としての活動を行い、企業価値を高めることができます。

募金の用途は東日本大震災の被災地への復興支援であったり、シルクロード緑化や、難病の子どもとその家族サポート、盲導犬支援、骨髄移植推進、地球環境保全など多岐に渡っています。

実際の募金額が目に見え、パソコンからでも、ケータイからでも簡単に参加できるモデル。

できることからコツコツと、企業の存在意義を考えながら。
まだ触れたことが無い方は、是非。

2011年6月26日日曜日

今も輝き続けるCOBOL資産!

最近のIT動向に於いては「クラウド化」は欠かせません。持たない経営は益々加速することでしょう。

しかしながら、クラウド化に向けての課題は山積み。簡単に現有IT資産を移行することは容易ではありません。
中でも、COBOL資産を今でも活かしている企業は少なくありませんね。ITプラットフォームが急激に変化する中、その追随(単にOSや開発言語を最新版へ対応するためのバージョンアップなど)のためだけにIT投資を図るのは、経営者目線では理解し難いものでしょう。

そんな中、ふと目にしたのが「COBOLクラウド」の文字!PaaS(文末参照)として提供される、そういったもの。

コンピュータが普及し、活用されるにあたり、COBOLは登場から約50年間も愛され、現在でも多くの企業で活用されている開発言語。このCOBOLをクラウド化する動きが加速しているようです。

確かに、当時はコンピュータベンダが提供する「専用機(汎用機やオフコン)」上に稼働環境を載せるため、ハードウェア費用は高額です。昨今では、オープン系のOS環境上に擬似的に独自OSを載せ、そこでCOBOLプログラムを動作させています。

その稼働環境を雲の上、クラウド環境としてのデータセンタに配置された機器に置き、高額な機器投資費用を抑え、同時に、これに関わる保守料金の低減化も実現する。

データバックアップなどの管理要員や監視要員もシェアできますし、電源供給や耐震対策などの事業継続性の確保も容易です。

COBOL資産をオープン言語(.netやJavaなど)に置き換えるサービスもありますが、オープン化のメリットとしてはパッケージ製品などの適用を主体に考えねばなりません。単にCOBOL資産をオープン言語に置き換えても、今後も落ち着きを見せないシステムインフラや言語の動向に追随するのは困難ですから。

ますます、バラエティに富んだサービスが登場します。これらをどの領域に当てはめるかがポイントとなるでしょう。


●SaaS[Software as a Service]
 → ハードウェアからアプリケーションまでの全てを利用できる
●PaaS[Platform as a Service]
 → ハードウェアやOS、DB、開発ツール等の開発・実行環境を利用できる
●IaaS[Infrastructure as a Service]
 → ハードウェアとその稼動に必要なファシリティ等を利用できる

2011年6月19日日曜日

BC/DRに対する東西の温度差

東日本大震災以降、BC/DR[Business continuity/Disaster recovery](事業継続・災害対策)を見直す企業が増えているようです。

ITベンダーでも、これらに関わる製品の露出を高めたり、ソリューション提案に力が入っているようで、傾向として感じられます。

しかしながら、事業継続のセミナーの申し込み数は、東日本と西日本では温度差があるのも事実です。

今夏、東日本では各企業、大変な努力が強いられますが、この流れは中部を経て、西日本にも拡大されます。
事業継続は経営者責任にてトップダウンが成されるものです。IT領域に於ける対策も無視できません。

IT部門は、経営者が理解できる言葉で、コストとスコープを明確にした上で訴求することが求められます。
今一度、自社の事業継続を診断することをお勧めします。

2011年6月12日日曜日

経営者不在のIT化は無い

今日は雨。ムシムシと寝苦しい季節がやってきましたね。まだ涼しいからマシですが。。。

さて、今回はパッケージ導入に関して。

業務アプリケーションは、世の中にピンからキリまで。そのため、自社の業務への適応性を勘案して、選択する必要があります。

ただ、以前にも書きましたが、汎用パッケージは全てではありませんが、商業的に規模の経済を狙うべく、ニッチな業界は意識していません。そのため、カスタマイズやアドオンを考慮せざるを得ません。

カスタマイズでは、ソフトウェア開発言語やOS(WindowsやLinuxなどのバージョン)動向、互換性を考慮しなければならず、また、アドオンする際も、元になっているパッケージとの連携は将来に渡って保証される訳ではありません。

業務を細分化し、適用に無理のないパッケージ選定を行うことは大切ですが、これを機に、業務プロセスを変更することも大切です。

但し、ボトムアップでは時間も掛かり、部門間のエゴが出ます。全社目線で最適な解を出すには、トップダウンが欠かせませんね。

2011年6月4日土曜日

エコIT化のススメ

自動車メーカーの木・金曜日休業にて、これらに関連する他業種の各社も対応に苦慮している模様。
必ずしも自動車メーカーが得意先ではないので、休みが取れず嘆いていおられる企業も多数。

経済全体を見た上での節電・CO2削減を検討しなければなりませんね。

ITに於いては、消費電力を抑えたパソコンへの切り替えや電源設定、データセンター(クラウド環境)の活用、プリンタ出力の抑制(プレビュー活用や電子化配布など)、未使用時にはコンセントを外すなど、できることが沢山ありますね。

2011年5月29日日曜日

他業種懇親会から得るもの

台風が来てますね。月曜日には関西地区に上陸するとの事。ただ、現時点では温帯低気圧になったとのことで、ひと安心でしょうか?

さて、昨日はITCの2009年度、2010年度認定者の一部が、現在ITCケース研修中の2011年度チームの懇親会に乱入。他業種で、かつビジネスの繋がりが無い、場合によっては商売敵の人達との交流は刺激になり、勉強になります。

今後もこういった交流を続け、またメンバーを拡大してゆきたいです。

こんなメンバーから得た貴重な情報を皆様にもお裾分けできれば幸いです。他愛ない話になりましたが、今週はこの辺で。

2011年5月21日土曜日

顧客は望む、積極的な提案を

最近、運輸・倉庫業の方から「在庫削減を積極的に提案してゆきたい」との声が聞かれます。

本来、製造業に於いて、製品や資材、中間品の過剰在庫を削減し、有効なキャッシュフローを目指すところ。
保管料で事業を営む運輸・倉庫業にとっては痛し痒し。

昨今では、荷主に対して積極的な情報開示を行い、在庫削減や回転率を向上させる提案にて関係を醸成する動きが見受けられます。

同時に倉庫の有効化や入手庫・滞留状況の見える化、効率的な計画化などにも寄与し、双方の利点も生まれます。

川上から川下まで情報の開示・データ交換・有効活用が図れればいいんですが、対象品目にもよりますが、まだまだ進んでいないのが現状のようですね。

2011年5月15日日曜日

UPSを活用せよ

東日本大震災以降、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)の需要が急激に伸びています。

製造元大手のAPCジャパンでは生産拠点であるフィリピン工場からの出荷を優先的に日本へ振り向けたり、オムロンでは休日返上で増産体制を敷いたりと、今後、夏場の電力不足への配慮から、益々、需要が伸びるものと予想されます。

主として無停電電源装置は、電圧の不安定や瞬電、停電時の正常シャットダウンまでの電源供給に使われますが、パソコンでの使用に加え、計画停電時での携帯電話充電や、明かりを取る程度の照明機器の使用など、多岐に渡ります。

注意しなければならないのは、無停電電源装置にも寿命があります。稼働状況にもよりますが、3~5年でのバッテリー交換が必要となるため、消耗品と捕らえる必要がありますね。

2011年5月7日土曜日

セキュリティ対策の重さって?

ソニー・コンピュータエンタテインメントのインターネット配信サービス「PlayStation Network」へのハッカー攻撃で、多大な個人情報が流出し、大きな問題になっていますね。氏名、住所に加えてクレジットカードのデータなど、過去最大規模の事故となっています。当該事業をグローバルに、そして更なる拡大を目指していただけに、大きな痛手となったことでしょう。

同社は被害者でもありますが、同時に自己の管理体制の甘さが指摘されています。今回の事故はサーバの脆弱性から来ており、既知の脆弱性を突かれた結果、浸入されたようです。セキュリティパッチが当たっておらず、また、ファイヤウォールも設置されていないとの話もありました。

今後の損害賠償に関わる損失がどのくらい計上されるのか分かりませんが、長期的に見ても経営へのインパクトは大きいと思わざる得ません。

セキュリティ対策は何処までやっても切りがありませんが、ポリシーを策定する上でも最低限、「一般的」と言われるレベルまでは講じる必要があります。その「一般的」にはガイドラインはありませんが、セキュリティ投資は年商規模や業界標準がある程度、公開されています。

もちろん、調査結果からなので信憑性は高いとは言えませんが、事故発生後に世間が評価する指標としては、その「一般的」で判断するんですから。中小企業の対策に大企業のモノは求められませんし、逆に中小企業並みのセキュリティポリシーをソニーが講じていたら、非難は避けられないでしょう。扱っている情報の大きさ、多さ、重さ、社会への影響度が異なりますもんね。自社のポリシーは身の丈にあったものであり、これを宣誓するのは経営者なのです。

2011年5月2日月曜日

情報発信をする事とは?

ゴールデンウィークでお休みですが、週1回の更新を心掛けているので、少しだけ考えて書いてみます。今回はすごく淡白で。

さて、今回のテーマは「情報活用」に触れようかと思います。単純な話ですが。。。情報の収集は比較的容易になってきました。あらゆる情報がインターネットの世界には存在しています。しかし、検索方法を誤ると、また検索キーが適切ではないと、必要とする情報に辿り付きません。また同時に、集めた情報は有効的に使われなければ意味がありません。

そういった意味での情報管理・検索スキルが昨今では強く求められます。活かされてこそ有効な情報であり、これらの情報が経営に、また現場の効率化に繋がるよう、知恵を活かすべきなのです。また、同時に、情報の開示も求められます。取りっぱなしではいけません。ギブ&テイクが必要となってきます。

十人十色、色んな考えが存在します。批判や肯定、いろいろ。先ずは情報発信し、その中から人と繋がることが最初の一歩であると私は思います。なので、このブログを通して情報発信を継続したいですし、批判やご意見も同時に頂ければ幸いです。これからも一つ、宜しくお願い致します。

2011年4月23日土曜日

その仕事、役立ってますか?

先週、財務会計に関わる仕事があり、その中で「プロジェクト管理」・「セグメント管理」に触れましたので、今回のテーマに。

さて、財務会計では、大きく「一般会計」と「管理会計」に分類され、「一般会計」では、ある会計期間に於ける現状や結果を財務諸表に落とします。一方、「管理会計」は決められた書式は無く、会社の数だけ管理手法が存在します。また、「管理会計」では、経営者の戦略立案支援をはじめ、実務者への「モチベーションの向上」に寄与します。

中でも、「セグメント管理」では、多面的な切り口で財務状況を把握するのに役立ちます。その切り口としては、部門別や商品別、顧客別に係数を管理することに加え、営業拠点を跨いだ地域別であったり、部門や地区横断プロジェクト別であったり、情報システム部門が関与して売上増加・経費削減に寄与したコスト係数であったり、期間を要した割りに利益が得られていないプロジェクトを把握したり、と様々です。

会計期間に捕らわれず、採算性の管理を行う上で、効率・非効率な部分が見えてきたり、相乗効果(シナジー)を見出せたり、逆に双方が足を引っ張っていたり、を把握することができます。

決まった視点でのみ数字を見ていると、現場(ライン)担当者はこの指標のみをKPI(Key Performance Indicator[重要業績評価指標]))化し、全社的な期待度が下がってしまうこともあります。特に間接部門担当者(スタッフ)は自己の貢献度が見えにくく、適切な評価も受けられないケースも出てきます。多面的に管理・評価、そして見える化することにより、全従業員のモチベーションも高まり、経営戦略・事業別戦略・部門戦略・個人の戦術も実現性を持つだろうなぁ、と思う今日この頃です。

日々の皆さまのお仕事は、経営者が掲げる目標のどの部分に貢献しているのでしょうか?この繋がりが見えないと「馬車馬」のようで、虚しくなっちゃいますよね。。。

2011年4月16日土曜日

思い出は100年保存!

西日本では以前に増して、物量の動きも徐々に目立ち出し、西高東低の傾向が感じられます。復興に向けて先ずは西日本からでもニッポンを元気にしたいと思います。経済が回らないことには、何ともなりませんもんね。

さて、前々回(2011年4月3日「災害対策はヒトを中心に!」)では、BC/DR(事業継続・災害対策)に触れました。一方、個人の生活に目を向けると、この東日本大震災に於いては、思い出の写真がたくさん津波で流されてしまいました。残念です。1枚でも多く収集されれば幸いです。

今後、震災や火災に備え、また劣化等も考慮すると、アナログデータをデジタル化し、そのメディア(データ保管媒体)を考慮する必要がありますよね。

私の場合は、最近益々安価になっている大容量ハードディスクに正副二重でデータの保管を行っています。とは言え、ちょっと心配。最近撮影した家族映像はSDカード経由でテレビ録画機としての「Blu-ray Disc」へバックアップ。残念ながらパソコンにはDVDドライブしか搭載されていないので、パソコンで管理されている住所データや名刺、年賀状イメージ(約20年分をドキュメントスキャナでPDF化)、家族写真やビデオ(DVテープ時代のモノをAVI[動画非圧縮形式]ファイル化)などはハードディスクに。

前にも書きましたが、CDやDVDと同じ直径12cmのBlu-rayは、1層に25GB、2層式では50GBの容量を持ちます。新規格である「BDXL」は最大で記録面4層の128GB。今では、DVDの218枚分に当たる1024GB(1TB)の製品化が予定されています。

やはり、収納面やコスト面でも重宝されるプラスチックの円盤は長期保存でも安心できます。(記録面がお日様に照射される場所に放置するとデータ読み込みができなくなるので要注意!)
但し、記録方式(媒体形式や圧縮形式、バージョンなど)の規格変更が今後も凍結せずに新技術に追随して移行して行きますので、随時、下位互換を考慮して過去データを引き継がねばなりません。VHDやβビデオなど、そのままにしていませんか?

2011年4月9日土曜日

フリーミアムと言う餌を求めて

Microsoft Windows 95の発売以降、パソコンの普及率と共に、インターネットのプロバイダ契約者数が驚異的も伸張しました。これにつれて、プロバイダ基本料やパソコンそのものも高機能低価格化が現在でも進行しています。また、これに対応すべく、ネットワークインフラも年々、整備されています。

さて、ネット家電やスマートフォンなど、現在では「インターネット接続無くして生活はできない」と言っても過言ではありません。しかし、これらの動向はインフラやハードウェアのみが成し得たものではありません。

インターネット網の先には幾つものサービスが存在し、これらを享受することで世界中の人々が繋がり、情報を共有し、豊かな生活に繋がっているんですね。

そのサービスの中でも最も、インターネットの普及に貢献しているのが「無料サービス」です。Yahoo!やGoogleのように、利用者は料金を支払わなくともサービスを受けることができます。

最近の言葉では、これを「フリーミアム(Freemium)」と呼びます。

フリーミアムとは、「フリー(無料)」+「プレミアム(割増料金)」が合わさった造語。無料でサービス提供することで顧客をたくさん集め、その何割かに有料で高機能サービスに誘い込むビジネスモデルを指します。

例えば、Yahoo!やGoogleでは無料でメールアカウントを取得し、メールの送受信が自由に行えます。但し、メールには広告が表示され、またメールボックスの容量にも制限があります。しかし、小額ながら有料サービスに移行すれば、これらの制限は外されます。
他にも、無料インターネット電話のSkype(固定電話へは有料)や、オンラインストレージ(データセンタにある大容量のハードディスクを容量・バックアップ共に無料で使用する)、ゲーム、動画配信サービス等、様々です。

一般的には、95%が料金を払わない無料ユーザであっても、残り5%の有料ユーザがいればビジネスは十分に成り立つと言われています。(百貨店やスーパーでも会員へのダイレクトメールは、全員に案内するよりも上位顧客(上顧客)へ注力する方が効率が良く、数字に繋がります。)

何もインターネットに関わる世界のみのことではなく、「先着○○名様無料」や「コーヒー1杯無料」、「会員様への粗品進呈」など、身の回りには「餌」がたくさん落ちています。釣られても痛手を負わず双方のメリットが生じる(Win-Winな関係構築ができる)「美味しい餌」を選んで食べるようにしましょう。

2011年4月3日日曜日

災害対策はヒトを中心に!

福島第1原発2号機から汚染水が流出するなど、新たな課題も報道される中、東日本大震災の復興は少しずつではありますが、着実に進んでいると思われます。何年先になるか分かりませんが、復興に向け、力を合わせてみんなで頑張りましょう!

さて、被災地に加え、計画停電にて事業に支障をきたしている関東地区ではこれを機に、BC/DR[Business continuity/Disaster recovery](事業継続・災害対策)を見直す企業が増えています。

この震災後、遠隔拠点やデータセンタに基幹データを転送・保管するなど、各種アウトソーシング(SaaS/PaaS/IaaS:2010年9月5日「経営に活かすクラウド(1)」参照)の検討が積極的に思えます。

とは言え、どこまでIT投資を行っても「完璧」には至りません。完璧により近付けるためには「人間系」も勘案しなければなりません。そのため、自社の独自性(コアコンピタンスではなく)や属人的な部分を見直すことも大切です。

自社の優位性を損なわないのであれば、標準化は、IT費用の抑制が見込めるクラウド環境の採用に効果的です。属人化(職人化)された業務や制度はBC/DR上、何らかの足枷になってしまいます。年に数回しか使われていない各種管理帳票や機能、得意先に依存しない請求書など、いつまでも拘り続けていませんか?「あの人じゃないと分からない」、「過去からやっているから」、「前任者から引き継いだだけ」のそれほど重要でない業務ってありませんか?

IT環境(ハードウェアやアプリケーション、通信インフラ、データ等)が稼動していても、業務が回らなければ意味がありません。人とITのバランスを大切に。

2011年3月26日土曜日

代わりに経営すれば?

先日、ITコーディネータ(以下、ITC)と経営コンサルタントの立場・立ち位置について書きました。

自己防衛ではありませんが、ITCは「経営者の立場に立ち、経営戦略に整合するIT戦略を成功に導くための助言・支援を行う者」と説明しました。「経営者に成り代わること」はしないと書きました。

再度このテーマを取り上げたのは、今週、船井総合研究所を設立した経営コンサルタント・船井幸雄氏の著書「退散せよ!似非(エセ)コンサルタント」なる著書を読んだからです。

私自身、コンサルタントではありませんが、あまり気分の良くなる本ではなかったため触れてみようかと思います。本書のように個人名を挙げてまで批判する船井氏の真似はしたくないのですが。。。

著名な船井氏の名は知っておりましたが、今回、初めて著書を拝読しました。本人曰く「最高傑作」とのことで期待をこめて。

残念ながら、私自身、カリスマ性は感じられませんでした。普段から「コンサルタント」を毛嫌いしているからでしょうか?矛盾だらけの内容が目に付きます。(同氏が過去に執筆した著書のプロモーションも目立ちます)

本書では多くの医師を非難し、名医が少ないと嘆いています。名医とは5万件のオペを経験しなければならないと書かれています。「1日に朝、昼、晩と3件のオペをしたとしても、1ヶ月で約90件。1年間で約1000件、(中略)5万件に達するまでには50年」(本書引用)。

多彩な症例を求めて中央に集中する医師に拍車が掛かり、医師不足に嘆く地方は救われません。症例に乏しく、命懸けで患者と向き合う医師からすると本書は気分を害すると思われます。

「土日に代休がほしいというような社員はダメ人間」「(土日に遊んだり休み人は)人間として生まれてきたのに、もったいない」などの記述も価値観は十人十色。何処から何を見るべきかは客観的に判断すべきです。私見と明記されればいいのですが。

価値観の違いはさて置き、船井氏の尺度で「インチキ」だの「ダメ人間」だのと言うのは言い過ぎではないかと思わざる得ない点が散見されます。

船井氏のコンサルは「関わらずとも成功すべきところに関わった成功」であったのではないかとさえ思えてしまいます。(余談ですが、「東大・京大100%排出の予備校」と作るのは簡単です。申し込み時に受からなかった、または東大・京大以外の受験者は中途退校させればいいのです。)

少々、教祖的な要素を持っていらっしゃる船井氏。ただ、一般的ではありますが感銘を受ける部分も若干はありました。まぁ、船井氏の志を継ぐ船井総研に任せれば日本の企業は1社残らず、廃業することはなくなるでしょう。自身が出資する宗教的な企業群が、ご自身またはお弟子さん達のお力で一刻も早く経営難から立ち直ることを祈願いたします。

2011年3月19日土曜日

がんばろう、日本!

東日本大震災の情報が毎日、色んな形で届けられます。日を増すごとに、被害の深刻さで胸が締め付けられます。今日、ネットニュースを見ていたら岩手の小学校で行われた卒業式の写真が掲載されていました。

この写真には卒業証書を片手にジャージ姿で祝福を受ける卒業生たちが写されており、その周りには迷彩服を着た自衛隊員や地元消防団員がアーチを作り、卒業生を送り出していました。写真から暖かさが伝わってきます。寂しい中での感動の1枚でした。

さて、日本経済も深刻な打撃を受け、復興までは長期化する見込み。主要銘柄も軒並み株価を落としています。今は我慢の時。。。しかしながら、一時的には経済は落ち込むものの、その後の経済は需要の拡大から成長に転じる公算は大きい。

さぁ、一丁、やったりましょか!被災地への復興支援が日本を一つにします。そして、日本を基点に経済をブンブン回しましょう!日本人のド根性を世界に示しましょうよ!

いまいち気分が乗りませんが、次回からはITと経営に関するコメントを書いてゆきたいと思います。日本が元気になるために。

2011年3月12日土曜日

地震災害のお見舞い

昨日11日に発生した東北地方太平洋沖地震に於きましては、日本列島に甚大な被害を及ぼしました。
被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

直接または間接的にも被害に遭われた方も多いと存じます。ご家族やご親戚と連絡が取れない方や、お仕事面で業務遂行が困難となっている企業もあろうかと思います。私自身、次々と入ってくる速報に愕然としてしまいます。

今回の情報発信はお休みとさせて頂き、一人でも多くの無事を願い、皆様に笑顔が戻る日を待ちたく思います。

2011年3月6日日曜日

自分を知っているのは自分!

昨今ではコンサルタントやコーディネータが実に多く、どんどん増えていますね。国家資格や民間資格でも多岐に渡って存在しています。

そこで、「コンサルタント」とは、どういう仕事なのでしょうか?ちょっと調べてみました。概論としては、「業務または業種に関する専門知識を持って、主に企業(まれに行政など公共機関)に対して外部から客観的に現状業務を観察して現象を認識、問題点を指摘し、原因を分析し、対策案を示して企業の発展を助ける業務を行うこと」(Wikipedia)とあります。

一方、我々、ITコーディネータ(以下、ITC)は、「経営者の思いや企業理念、企業価値観を理解・把握し、経営者の立場に立って、経営とITを橋渡しして、真に経営に役立つIT化投資を推進・支援する」とあります。

つまり、ITCは「経営者の立場に立ち、経営戦略に整合するIT戦略を成功に導くための助言・支援を行う者」なのです。経営者が思い描く姿を実現するための道筋を顕在化させる作業方法をご支援するのであって、航路を描く(ナビゲートする)ことはしません。計器類の見方を説明したり、今いる場所を知るための道具を授けるまでです。経営者に成り代わることはしません。

経営戦略の策定及び、ここから抽出されたIT戦略領域を中心とし、経営を理解した上でITの利活用を推進できる力を有する必要があります。そして、問題点の発掘から分析、対策案をまとめるのは企業側です。つまり、企業側自らが答えを見出し、実施し、成功するまでの各プロセスに、ITCは経営者の立場に立った助言・支援を行い、IT経営の実現を目指します。ITC自らは答えを出しません。

コンサルタントとは少々、立場・立ち位置が異なるようです。また、IT化領域への特化に関しても異なります。

あくまでもITCは、「助言・支援」まで。「何だ、答えも出さず無責任やな」と、思われるかも知れませんね。でも、企業側が答えを見出し、PDCAサイクルを回す知識・方法をITCは持っています。

コンサルティングとコーディネートは、表現方法の違いだけかもしれませんが、以前、お客様から言われたことで、「コンサルタントは要らない。あるべき論が正しいのなら自らが会社を興すはずだ。コンサル会社に所属しなくとも、儲かる根拠があるならば銀行やベンチャーキャピタルから快く資金調達ができるはずだし。責任もとらないし。」と。

どちらにせよ、両者は依頼企業側に密着し、あるべき姿を目指して共に情熱を傾けることが大切なのでしょう。過去の事例や一般論、持論を押し付ける「最初から答えありき」の誘導コンサルティングやコーディネートは要注意です。本来、すべきことは自社が一番知っているはずです。社外の者では解りません。答えは社内に潜在化、または顕在化しているのですから、自分自身(自社)を一番知っているのは、自分(社員)なのですから。

2011年2月26日土曜日

経営者の背中とは?

バラック小屋から本田技研工業(以下、ホンダ)を創業した「本田宗一郎」。今や「世界のホンダ」として大きく飛躍しました。しかし、その飛躍を支えた一人に「藤沢武夫」という人物がいます。今更ながら、今回はホンダの経営と経営者の魅力に触れてみます。(敬称を省かせて頂きます)

小さなエンジンの開発からスタートしたホンダ。その後、既製自転車の後輪脇に取り付ける「カブ号」を人気商品とし、拡大を図ります。

本田宗一郎は根っからの技術者であり、自ら設備や機械を欲しがらない。与えられた環境で技術に没頭する。そこで「金」を分担する藤沢武夫は、当時、資本金6,000万円の企業として15億円の投資をするなど、積極的な経営を展開しました。折りしもその当時(昭和28年・29年)、ニッポンは大不況に突入。

ホンダは倒産の危機に瀕します。しかし、藤沢武夫はその経営手腕によって、この危機を脱します。その後の幾度と訪れる危機をも乗り越えます。

海外展開に於いても、強気な姿勢を見せます。本格的な初の海外進出先として、発展途上で地の利を活かせる無難な東南アジアへの進出ではなく、また、小型オートバイの普及が進み、マーケットとして魅力的な欧州でもない。藤沢武夫が視野に入れたのはアメリカです。

当時のアメリカではオートバイと言えば「革ジャンの荒くれ者」のイメージがあり、四輪も成熟していました。それでも、経済や文化に於いて世界的にも中心的な存在であり、ここへの進出をまず第一に捕らえます。そう藤沢武夫は経営判断を下しました。失敗すれば会社の発展は今後有り得ないとの考えを元に。

創業時に、数十人の従業人を前にミカン箱の上に立つ本田宗一郎は「世界のホンダになるんだ!」と呼び掛けました。藤沢武夫の経営判断は経営理念と整合していました。結果的に成功を収めます。

最高技術責任者(CTO)としての本田宗一郎と最高経営責任者(CEO)としての藤沢武夫は二人三脚でホンダを拡大してゆきました。単なる金儲けではなく、「生命に関わる仕事」を通して、社会的責任としての「作って喜び、売って喜び、買って喜ぶ三点主義」を目的に愚直に事業を展開しました。

壮絶な二人の人生には圧巻されます。人間的な魅力に加え、事業を行う貪欲さ、壮大な夢、粋な考え、人(顧客・従業員・取引先等)を想う気持ちに引き付けられます。詳しくは藤沢武夫著書の「経営に終わりはない」「松明は自分の手で」に。まだお読みになっていない方は是非!「よーし、頑張ろう!」と言う気にさせてくれますよ。

2011年2月19日土曜日

時は金なり、資源なり!

IT経営の実践は、ITの利活用を通して経営戦略の成功を目指すものです。この経営戦略とは、競合優位性を継続して確保し得る領域を「選択」し、そこに限りある経営資源を「集中」投下して、投資対効果を最大化することを言います。「選択と集中」が非常に大切となります。

そこでこの「経営資源」ですが、昔は「人」・「モノ」・「金」と言われていました。これに「情報」が加わり、4つの要素を指すようになり、昨今ではこの4つに「時間」が加わっています。

昨今の技術動向やビジネスモデルの変革は目まぐるしく、従来の4要素「人(人材等)、モノ(設備等)、金(資金等)、情報(スキル等)」を視野に入れるだけでは、これら経営資源を活かしきれません。

「時間」は「市場が求める、または競合に勝る納期(スピード)」を意味し、また「他の資源を有効に活かすタイミング」も指します。「時間=(イコール)コスト」なんですね。

情報(業務データ・情報システム等)の活用により、速度の経済(販売や生産、在庫の回転率上昇や業務サイクル高速化による在庫削減等)が生まれます。そのためには、これらの情報を迅速に、かつ最適なタイミングで入手・活用する必要があります。この入手・活用方法やタイミングを見計らうのは人です。この人のスキル、ノウハウ、センスを養うための人材育成は大切な要素となります。なお、この意思決定支援の領域にITを活用することも可能です。

これら「人」・「モノ」・「金」・「情報」・「時間」は密接に関わりを持ちながら、重要な経営資源を構成しているんですね。

時間を有効に活かす例としては、普段事務所内(事務所内・倉庫内・工場内・客先訪問移動時間等)で歩くスピードを1~2Km/h早めるだけでも時間当たりの仕事量は増え、効果は目に見えます。その他、喫煙場所や飲料の自販機を無くすなども考えられますが、もしかしたらモチベーションが落ち、非効率になるかも。私自身、おしっこを我慢して、その前に一仕事すると驚くほど迅速かつ効率的に事が進んだこともあります。(周りから見れば「何を目が血走った状態で資料作成しているのだか?」。)蛇足です。。。

2011年2月11日金曜日

蘇る過去の過ち。。。

この3連休の初日、西日本から東日本までの広い範囲で大雪となりました。気象の変化に身体が順応しませんね。風邪など引きませんように。

さて、ここ最近の話題は、大相撲の八百長問題。八百長への関与を捜査する上で、力士たちの携帯電話を押収し、メールを復元することで裏付けを取っていますね。

では、どのように復元しているの?と言うよりも、携帯電話のメールはアプリケーション上で削除しても、インデックス(見出し・目次部分)が消去されただけなので、データそのものはメモリ上に残っています。しかし、別のデータで上書きされると解読は困難に。また、製造元や機種によってもデータの持ち方が異なるため、解読には時間を要します。

メモリチップを破棄、焼却すれば復旧は困難、いや、復元不可能となります。通信キャリアにログ情報が残っていれば、その記録を押収することも考えられるかも知れません。(覚醒剤事件で逃亡を図った女優さんの携帯電話も行方知れず。)

パソコン用としては、「データ消去ソフト」が市販されています。OS標準の消去(ファイルをゴミ箱に入れたり、ゴミ箱を空にしたり、ハードディスクをフォーマットしたり)ではデータは消去されません。「データ復元ソフト」を使えば復活することができます。そのため、消去には、データに対して別のデータを上書きする方式を採ります。

なお、データ消去ソフトもピンからキリまで。方式には米国国防総省に準拠するもの等、様々です。JEITA(電子情報技術産業協会)では利用者に対して、データ消去のガイドラインを公開しています。ご参考まで。

パソコン買い替えやリース返却の際には、情報漏洩に気を付けましょう。私の個人パソコンの場合は、ハードディスクを取り出し、千枚通しで串刺しにしています。。。外部メディアの破棄も忘れずに。この場合はシュレッダーが有力です。

2011年2月5日土曜日

「戦略」と「戦術」ってどう違う?

ここ最近のテーマとして、「経営戦略」について書いてきました。この「戦略」は希に「戦術」と混同して使われる場合があります。これらの違いは何処にあるのでしょうか?今回のテーマは「戦略」と「戦術」の違いについて書いて見ようと思います。

経営戦略には大きく分けて「全社レベル(企業全体に関わる戦略)」「事業レベル(事業に於ける独自競争戦略)」「機能レベル(販売や生産、財務等の機能別戦略)」に分けられますが、あくまでも概念上の区分に過ぎず、個々が深く関わっているため明確に区分けすることはできないと言われます。

では「戦略」とは?経済学者:奥村昭博教授の表現をお借りすると、「戦略」とは「What(何を?)」で「戦術」は「How(どのように?)」となります。

例えるならば、奥さんが「今晩の夕食はご主人の大好物であるカレーにしよう(戦略:What)」と考えました。そして、スーパーで「特売の牛肉と玉ねぎ、じゃがいも、にんじんを買い、今までにない美味しいカレーを作りました(戦術:How)」。

この「戦略」と「戦術」の関係は相互依存的です。「戦術」が非実現的であれば当然、目的である「戦略」は達成できません。しかし、もっとも大切なことは「戦略」の策定です。この「戦略」が間違っていれば、例え完璧な戦術であっても成功には辿り着けません。同じく奥村昭博教授の言葉を再度、お借りするならば「ジグソーパズルをばらして、間違った『絵』を与え、完成させろ」と言うのに似ています。

そこで、前述のカレー戦略に例えます。

ご主人は今日の昼食に「カレー」を食べていたのです。ご主人は帰宅するや否や、「焼き魚が食べたい」と言いました。奥さんは「戦略の決定」を見誤っていたのです。(チャーハンやハンバーグなら被害は最小限に抑えられそうですが。)

経営戦略の決定は重大です。昨今の先行き不透明な時代に於いて、冒険はできません。ですが、「ご主人の大好物であるカレー」が選定理由であればリスクも多大です。もっと市場を見て、現場の声に耳を傾けていれば兆候を掴むことはできたかもしれません。

上述の「カレー戦略」は全社戦略と言うよりも事業戦略か、機能別戦略かも知れませんね。奥さんの戦略は「ご主人の大好物であるカレーを用意すること」を戦術に、「今日、百貨店で見たブランドバッグをおねだりすること」が、または、「このバッグを引っさげて来週の同窓会で友人に自慢したい」のか。。。

いずれにせよ、戦術の成否も大切ですが、戦略は企業経営に於いて、更に重要なファクターなんですね。

2011年1月29日土曜日

コアコンピタンスで勝ち残れ!

前回の記事は、サッカーのアジアカップにて興奮冷めやらぬ4強決定直後に書きました。今日はいよいよ決勝戦!今夜のキックオフを楽しみに待つこととしましょう。

さて、今回のテーマは「コアコンピタンス(企業の中核能力)」に関して触れたいと思います。

コアコンピタンスとは、企業の持続的な競争優位の源泉であり、競合他社から模倣・複製・代替されにくい経営資源や能力のことです。この経営資源には「固定的経営資源」と「可変的経営資源」に分けられます。

可変的経営資源は、その都度、必要に応じて調達が可能なものを指し、原材料や期間従業員等が含まれます。

一方、固定的経営資源には、保有するのに時間を要するものを指し、設備や従業員に加え、今までに蓄積された技術やノウハウが含まれます。

この中でも特に重要なのが「情報的経営資源」と言われます。これこそが独自性によって他社差別化を図る大きな要因となるからです。

この情報的経営資源は、以下の3つに分類されます。

 1)環境情報(市場情報や従業員のノウハウ等)
 2)企業情報(企業に対する良いイメージ、信用度等)
 3)情報処理特性(やる気や帰属意識、企業文化等)

昨今の企業を取り巻く環境は不透明で、少子高齢化から内需縮小、競争も激化と、大変な時代になってきました。そのため、世界にも目を向けざるを得ません。しかし、諸外国も同様なため、世界的な過剰競争を生んでいます。(これをハイパーコンペティションと言います)

旧態依然のやり方では生き残れません。そのためにはコアコンピタンスを高め、中でも情報的経営資源にて勝ち続けなければなりませんね。しかし、簡単にはこの情報的経営資源は手に入りません。根底にあるのは経営戦略やマネージメントでしょう。

2011年1月22日土曜日

戦略に応えるのはプレーヤー!

先程まで、サッカーのアジアカップをTV観戦していました。後半、1人を欠いての日本1-2カタールと不利な状況から、3-2で逆転勝ちし、4強に!最後までドキドキ、手に汗を握るひと時でした。

サッカーの戦略も企業経営同様に、トップが替われば戦略も変わります。その戦略に選手は従い、勝利を納めます。

さて、企業経営を「野球型」と「サッカー型」に例えるケースがありますよね。

「野球型経営」では監督が一挙手一投足、ベンチから選手に指示を送り、試合を組み立てます。敬遠か勝負するか、歩かせる、盗塁、代打、投手交代など、ベンチの戦略に選手は都度、従います。

一方、「サッカー型経営」は、試合中のフィールド上では相手選手やボールの動きは予見できず、ベンチは都度、試合を止めて検討したり指示したりできません。常に選手たちは考え、動きながら、ベンチからの指示を聞き、選手互いのポジション確認や意思疎通を図ります。指示を受けてからアクションを起こしていては間に合いません。

野球は「勝つまで勝負するスポーツ」であり、サッカーは「限られた時間内で勝ちを決めるスポーツ」です。企業も限られた時間(事業年度内)での成果が求められます。

組織とは単なる枠組みではなく、内部に存在(構成)する「人間」が主軸となり、様々な事業活動を行います。そのため、組織とは「学習システム」であると言われます。

戦略策定と実行を幾度も繰り返し、組織は学びます。そして、戦略を生み出すのは組織そのものであり、そのために「組織は戦略に従う(チャンドラー提唱)」に対し、アンゾフは「戦略は組織に従う」と言ってます。

少々、ややこしくなりました。。。スイマセン。結論としては「組織」と「戦略」は相互依存関係にあり、主従の関係ではないと思われます。

サッカーのフィールドに立つプレーヤーは、ポジションや役割を監督から言い渡され、そのシステムの中で戦略に従います。しかし、ゲームの流れに応じて個々人は自己に委譲された権限を行使して、臨機応変に「勝つため」の判断を随時行います。背景には「マネージメント」が働いています。

がんばれ、ニッポン!準決勝も突破して、いざ優勝へ!

2011年1月16日日曜日

ドメインを再定義しろ!

昨日、ITコーディネータ仲間の定例親睦会に参加しました。恩師とも久しぶりに再会し、楽しい時間を過ごすことができました。その場で「最近、若者が中心であろうゲームセンターが高齢者の憩いの場になっている」と言う話に。

メダルゲームを中心とし、比較的安価で長時間遊べることから、最近、高齢者同士が交流を図ることを目的に集結している様子。少子高齢化でアミューズメント施設も事業ドメインの転換が求められている様子が伺えます。

さて、ドメイン[domain]とは和訳すると、「領土・範囲・領域」となります。つまり、経営学上での企業ドメインは、「企業が生存するための活動領域(事業領域)」を意味します。今回は少々、以前のテーマのお浚いを。

このドメイン定義の考え方には「物理的定義」と「機能的定義」の2つがあります。

「物理的定義」は製品そのものの視点から定義されるもの。つまり、現時点で存在している製品や技術を表しています。場当たり的で、将来的な視野が持てません。このように、製品や技術自体に重点を置き、将来的に斜陽産業となる現象を「マーケティング近視眼」と呼びます。

「企業ドメインで戦え!(2009年12月26日土曜日)」でも書きましたが、この「マーケティング近視眼」を論じ、マーケティング分野で中心的な人物と言われているセオドア・レビット教授(ハーバード・ビジネススクール)は「客は1/4インチのドリルが欲しいのではない。1/4インチの壁穴が欲しいのだ」(1/4インチのドリルが売れたのは、この製品自体に魅力を持つ人が多いのではなく、1/4インチの壁穴をあけたい人が多いから)という言葉を残しています。

一方、「機能的定義」は製品や技術が持つ機能の視点から定義されたもの。こちらは製品や技術自体はいずれは陳腐化するものの、機能面(結果としての効果)に重点を置くことから事業の可能性を広げることができます。

例えば、介護用品店(または介護用品製造会社)が「シルバーカー(高齢者用手押車)の販売」をドメインに位置付けると、既存製品自体の販売強化や追加開発に注視せざるを得ません。
ところが「高齢者や要介護者の社会自立と人との触れ合い支援」をドメインに位置付けると視野は広がります。シルバーカーもドメインに定義される一方、買い物・散歩の補助、疲れた時にいつでも活用できる移動式の椅子など、視点を変えた開発や提案も可能です。サービス事業への転換も図れます。

ドメインの定義に必要なことは、将来的な事業の方向性です。可能性を如何に広げられるかを勘案して決定する必要があります。環境変化に応じてドメインも変化させなければ生きて行けませんね。皆さんの会社は創業時からずっと、無理して同じことをし続けていませんか?

2011年1月8日土曜日

ニッポンも捨てたモンじゃない!

暗いニュースばかりで気が滅入りがちな昨今。そんな中、年末から年始に掛けて心温まる話題が登場しました。

先月25日、漫画タイガーマスクの主人公「伊達直人」を名乗る人物によりランドセル10個が群馬県前橋市の中央児童相談所前に置かれていました。この後、神奈川県小田原市でも児童相談所が入る合同庁舎玄関前にランドセル6個が置かれ、添えられていた手紙には、「群馬の件に感銘を受けました。タイガーマスク運動が続くとよいですね」と。

この「伊達直人」とは、「巨人の星」や「あしたのジョー」の原作者でもある梶原一騎原作「タイガーマスク」の主人公。彼は孤児院出身であり、同じ生い立ちを持つ子供たちにタイガーマスクとしてファイトマネーを陰ながら送る。子供たちは彼(タイガーマスク)を応援し続ける。しかし、ある時、車にひかれそうな子供の身代わりになり重症。子供たちにも身元を明かしていない伊達直人は最後の力を振り絞り、リングで身に付けていた虎のマスクを川に捨て、タイガーマスクは「失踪」。同時に彼は息を引き取る。伊達直人=タイガーマスクを紐付けないために。子供たちを悲しませないために。

この「タイガーマスク運動」はその後、沖縄と静岡に飛び火。すばらしい!

人のために自己を犠牲にできるなんて、レベル感はどうせによ、素敵なことです。世知辛い世の中で、多くの人は元気を貰える話題に飢えていると思われます。

このニュースを聞いて目頭が熱くなりました。捨てたモンじゃないですねニッポンも!身近にできることから始めましょう。個人サイトに加え、このブログにもリンクを張っていますが「クリック募金」と言うものがあります。(当サイトの左側「Saved By The Click」直下「クリック募金」参照)

クリック募金とは、クリックするだけで、無料で募金ができる仕組みです。募金は至って簡単。サイト上の募金ボタンをクリックするだけです。貴方の「1クリックあたり1円」を大手スポンサー企業がNPO団体を経由して寄付します。

空腹を我慢せざる得ない子供たち、学びたくとも学校の乏しい国々、ハンディキャップを望まずして背負ってしまった人々。。。皆、我慢をしています。文化や風習の異なる国々でも、同胞でもフェアに、同一スタートラインに立たなければズルイです。世界市民として、国境を感じず、できることから皆でサポートしましょう!是非、時間がある時にクリックしてみて下さい!「お金」と言うより「気持ち」です。

2011年1月5日水曜日

スマートフォン関連銘柄が元気!

明けましておめでとうございます。本年もお付き合いの程、宜しくお願い致します。

さて、この2011年はどんな年になるのでしょうか?株式市場ではスマートフォン関連銘柄が今年一番の注目となりそうです。サムスングループでは今年度、過去最高の設備投資・研究開発費などの投資総額を図ると発表。また、東芝もアップル社向けに液晶工場を新設するなど、今後のこの関連には目が離せません。

回線環境も第4世代に向けて発展を遂げ、今後もモバイル環境を中心に、スマートフォンの勢いは止む気配が感じられませんね。

この勢いに私も乗っかりたいところです。そう言えば、この年末になりますが、「ITコーディネータ」がIT関連団体の認定資格部門第1位を獲得したとのこと。いま一つ、知名度が低く感じられるITコーディネータですが、これで一安心と言ったところ。

日経BP社が「日経コンピュータ」2010年11月10日号の調査企画「特集 2011年版 いる資格・いらない資格 市場価値のある資格はこれだ!」の「IT関連団体の認定資格部門」にて以下の全ての調査項目でITコーディネータが第1位を獲得!

●ユーザ企業のシステム担当者が取得すべき資格
●ユーザ企業のシステム部長がITベンダの技術者に取得してほしい資格
●ユーザ企業のシステム部長がシステム担当者に取得させたい資格
●ITベンダの営業担当者が取得すべき資格
●ITベンダの人事担当者が営業担当者に取得させたい資格

期待が高まる中、たくさん勉強して皆さんにご迷惑を掛けぬよう、努力を怠ってはいけないと肝に銘じて、ここでの情報発信を継続してゆきたいと誓う新年です。