昨今ではコンサルタントやコーディネータが実に多く、どんどん増えていますね。国家資格や民間資格でも多岐に渡って存在しています。
そこで、「コンサルタント」とは、どういう仕事なのでしょうか?ちょっと調べてみました。概論としては、「業務または業種に関する専門知識を持って、主に企業(まれに行政など公共機関)に対して外部から客観的に現状業務を観察して現象を認識、問題点を指摘し、原因を分析し、対策案を示して企業の発展を助ける業務を行うこと」(Wikipedia)とあります。
一方、我々、ITコーディネータ(以下、ITC)は、「経営者の思いや企業理念、企業価値観を理解・把握し、経営者の立場に立って、経営とITを橋渡しして、真に経営に役立つIT化投資を推進・支援する」とあります。
つまり、ITCは「経営者の立場に立ち、経営戦略に整合するIT戦略を成功に導くための助言・支援を行う者」なのです。経営者が思い描く姿を実現するための道筋を顕在化させる作業方法をご支援するのであって、航路を描く(ナビゲートする)ことはしません。計器類の見方を説明したり、今いる場所を知るための道具を授けるまでです。経営者に成り代わることはしません。
経営戦略の策定及び、ここから抽出されたIT戦略領域を中心とし、経営を理解した上でITの利活用を推進できる力を有する必要があります。そして、問題点の発掘から分析、対策案をまとめるのは企業側です。つまり、企業側自らが答えを見出し、実施し、成功するまでの各プロセスに、ITCは経営者の立場に立った助言・支援を行い、IT経営の実現を目指します。ITC自らは答えを出しません。
コンサルタントとは少々、立場・立ち位置が異なるようです。また、IT化領域への特化に関しても異なります。
あくまでもITCは、「助言・支援」まで。「何だ、答えも出さず無責任やな」と、思われるかも知れませんね。でも、企業側が答えを見出し、PDCAサイクルを回す知識・方法をITCは持っています。
コンサルティングとコーディネートは、表現方法の違いだけかもしれませんが、以前、お客様から言われたことで、「コンサルタントは要らない。あるべき論が正しいのなら自らが会社を興すはずだ。コンサル会社に所属しなくとも、儲かる根拠があるならば銀行やベンチャーキャピタルから快く資金調達ができるはずだし。責任もとらないし。」と。
どちらにせよ、両者は依頼企業側に密着し、あるべき姿を目指して共に情熱を傾けることが大切なのでしょう。過去の事例や一般論、持論を押し付ける「最初から答えありき」の誘導コンサルティングやコーディネートは要注意です。本来、すべきことは自社が一番知っているはずです。社外の者では解りません。答えは社内に潜在化、または顕在化しているのですから、自分自身(自社)を一番知っているのは、自分(社員)なのですから。
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