2010年9月5日日曜日

経営に活かすクラウド(1)

以前、クラウドコンピューティング(以下、クラウド)の話題に若干触れました。(「ASPとSaaSの違い?クラウド? 」2009年9月17日木曜日)
今回、このクラウドが経営に対して、どうような関わりを見せるのかを取り上げてみます。

さて、多様な理解をされるクラウドですが、米国連邦政府の機関で工業技術の標準化を推進している「国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology, NIST)」では、以下のように定義しています。

「Cloud computing is a model for enabling convenient, on-demand network access to a shared pool of configurable computing resources (e.g., networks, servers, storage, applications, and services) that can be rapidly provisioned and released with minimal management effort or service provider interaction. This cloud model promotes availability and is composed of five essential characteristics, three service models, and four deployment models.」

「複数のユーザにより共有され、最適環境を設定・調整可能なコンピュータ資源に、簡易かつオンデマンド・ベースでネットワークからのアクセスが可能な形態のこと。当該コンピュータ資源は、最小限の管理努力やプロバイダの関与だけで迅速に提供され、解除される。」

つまり、「インターネットを介して利用者がサービスの提供を受けるインフラ」を広義に指すのみではなく、実行環境に於いても、利用状況に応じ、柔軟に弾力的に最適な資源の調整がなされ、そして、これらをユーザがサービスとして利用できることに特徴があります。なので、SaaS(Software as a Service)の領域を包含している意味合いが強いことになります。

とは言え、SaaSは利用形態の1つでしかありません。クラウド=Saasではありません。クラウドを構成する利用形態をもう少し分類してみましょう。

●SaaS[Software as a Service]
 → ハードウェアからアプリケーションまでの全てを利用できる
●PaaS[Platform as a Service]
 → ハードウェアやOS、DB、開発ツール等の開発・実行環境を利用できる
●IaaS[Infrastructure as a Service]
 → ハードウェアとその稼動に必要なファシリティ等を利用できる


言葉の定義を云々言っても仕方がありませんが、クラウドは「オンデマンド・ベース」で「必要とする資産や業務領域をアウトソースする」形態なんですね。

その中でも、SaaS活用に於いては、メリットがより大きく、経営効率化を図ったり、事業の継続性が保てます。

今回は前段のお話が中心になってしまい、文章が長くなってしまいました。これらが経営に関わる部分は、次回(来週)にします。

0 件のコメント:

コメントを投稿