2009年9月23日水曜日

知識もアナログからデジタルへ

シルバーウィークも今日で終わり。ゆったり、まったりと体と頭を休めることができました。さて、今日は本論の経営戦略やIT戦略から離れて「ナレッジマネジメント」についてお話ししましょう。

企業活動の中からは日々、様々な情報が生まれます。もちろん、全てが有益なものとは限りませんが、経営者の経営判断材料であることをはじめ、営業活動の効率化や差別化、顧客サービスの向上、市場が求める商品・サービスの開発など、貴重な「ネタ」として扱われます。 しかし、これらの情報は身近に存在するにも係わらず、意識的に業務での有効性 や機能性を考えていかないと大きな機会損失に繋がると言っても過言ではありません。

情報を活用すると言うことは、競合優位性を確保し、新たなビジネス機会を創造する活動と言えます。 情報を活用するには、言うまでもなく蓄積が必要で、蓄積した情報は共有化が条件となります。 情報の蓄積・共有・活用にはネットワークインフラをはじめ、グループウェアやERPパッケージの導入といった情報基盤の整備が挙げられます。 しかしながら、そういった情報環境が整ったとしても、必ずしも成功には導かれません。 それでは、何が必要とされるのでしょうか?ポイントは3つあります。

1つ目は即時性が求められ、情報の発生時点での蓄積(入力)と共有化がなされ、活用できなければなりません。対象となる情報はERP的に業務連携が図られる基幹系業務情報や現場の「生の声」などの非基幹系業務情報です。 基幹系では、受注・出荷・売上・在庫・生産・購買・原価・会計など、密接に連携がなされ、線引きはできず、切り離すこともできません。そのため、どこかで実績や計画入力が滞ると全体に影響します。 また、時間を置くと情報は陳腐化し、予実の乖離から効率的な実務は図れません。非基幹系に於いても同様に、活用に値しなくなります。

2つ目は、暗黙知の形式知化です。「感じたこと」や「思ったこと」、「気付いたこと」などは「勘や経験」としてアタマに残ります。そのため、アナログな情報をデジタル化し、蓄積する必要があります。 もちろん、これは容易ではありません。職人気質で「勘と経験と根性だ!」では、企業に属す必要性は感じられません。仲間が使える情報に加工しなければなりません。もちろん、「意訳」してもいけません。生に近く、私感を挟まないことが条件となります。

3つ目は企業活動が個人戦ではなく、団体戦であることを全社員が認識することです。Win-Winの精神を持って積極的に情報の開示を図る必要があります。同時にそこから得られる個人成果が全社的な成果であることを全会一致で認知する必要があります。このことから、情報の開示数やその利用度、有効性をKPI化し、人事制度に盛り込む企業も少なくありません。 場所や時間に拘束されず、必要な時に必要とする人が迅速に活きた情報を収集し、活用する。これこそが企業力ではないでしょうか?

このブログでは、私自身の思いの整理と知識のブラッシュアップを図ると同時に、皆さんのお役に立てる情報の提供を通して、一緒に課題の顕在化や解決方法の創作ができればと思います。そのために、積極的な情報開示に努めますよぉ!

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